昨日はビジョナリーアーツ専門学校で今春卒業予定の学生さん対象に特別授業を行いました。これから社会人となるみんなへ自分の経験などをお話する社会授業です(^^)
これまではどちらかというと「頑張れ!!」と激を飛ばすようなお話にしていましたが、今回は自分の若いころの失敗経験などを中心に話をしました。
思い起こせばいつも訓練がうまくいかず落ち込んでばかり・・・。同僚たちが全国優勝など華々しい結果を残す傍で自分の才能の無さに毎日やめようと思う日々でした。
「エド」という牡のシェパードがいました。気持ちの優しい犬です。
「足跡追求」というヒトの歩いた後の臭気を取って探す訓練があります。警察犬などがよく活躍する訓練です。私はその訓練を「エド」に全く教えることが出来ずその不甲斐なさを犬のせいにして「エド」をものすごく責めたことがありました。
その話をしながら不覚にも涙が出てきました。(^^;)
「エド」には飼い主さんが居ず訓練所の犬でした。日頃訓練を担当する私が彼にとって飼い主であり一番信頼できるヒトであったはずです。その私から理不尽な行動を受けどんなに困っていたことか・・。「私に喜んでもらいたい。でも何をするのかわからない」その時のエドの表情を思い出し、すべては道の途中の出来事とはいえ、あの時の未熟さが情けなくなりました。
その後「エド」は理解ある新しい飼い主さんに引き取られて行きました。幸せな余生を過ごしたと信じています。
・・・むかし、昔のお話です。